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先週の金曜日、京都産業大学のキャンパスでぼんやり山を眺めながら大森静佳さんが
「今年初めて、新緑がこんなに綺麗だと感じました」
と言い出してびっくり。大森さんは山近くの田舎育ち(失礼!)なので
「え?だって小さい時から見てたでしょ?」
って訊いたところ
「見てはいたけど、綺麗と思ったのは今年が初めて」
とのことでした。(あ、隣に池本一郎さんもいたので、残念ながらデートといった雰囲気ではありませんでした。大森ファンの方々どうぞご安心ください)

けど、この感覚はよくわかるような気がする。うちの子供達、特に小さい方の二人、なんか桜や青葉をみて「綺麗やなぁ」って同意を求めてもまったく知らん顔をします。上の二人も付き合いで「うん、うん」とは言ってくれますが、心底綺麗とは思ってないみたい。

新緑

個人的なことですが、母方の祖父が亡くなったのが15年前の5月5日。その亡くなる三日前に、もう随分と弱ってきたので一度京都に連れてきていろいろ見物させておこうということになりました。滋賀県から京都まで僕が運転して助手席に乗せてきたのですが、京都の白川通の中央分離帯の欅が芽吹いたところで、頻りに「きれいなぁ、きれいなぁ」と言っていたのを、この時期になるといつも思い出します。あんなに心底、新緑を「きれいなぁ」と言っている言葉は聞いたことがありません。三日後、本当にあっけなく急死するんですが、京都に連れ出してよかったなぁ、と思う反面、あれが死因につながったのではないか、とも思わないでもありません。

話を戻しますと、齢を重ねるとやはりモノの見方も変わってくるんだ、と改めて感じた次第です。自分に引きつけて考えてみると、いつから青葉がきれいだと感じるようになったんだろう。

ま、今後の大森さんの歌に新たな展開があるのではないか、と期待ですね。

新緑 水面

個人的にはこんな、水面に映る青葉も好きだったりします。

1年365連休だ!という方も、9連休だ!という方も、暦通りだよ!という方も、GWってなんの略ですか?って方も、どうぞよい日々を!(連休を!と書きたかったのですが、最後の一つを書いてしまったがためにこんな中途半端な。。。)

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  • 大森 より:

    淳さん
    自分の見方が変わったのか、それとも実際に今年の新緑が例年に増してうつくしいのか、まだ半信半疑で、会うひとごとに「葉っぱって毎年こんなにきれいだったっけ?」と訊いてまわる変な人と化しています。外を歩くと本当に気分が昂揚しますね。『オズの魔法使い』で画面がモノクロからカラーになった瞬間みたいに、歩きながら両眼がずっとびっくりしています。

  • 塔短歌会編集部 より:

    う〜ん、「例年比1割増し」とか「からあげクン3コ増量中!!」とかそんな感じはしませんけどね。紅葉だと年によってかなりコントラストがハッキリ出ますが。どなたかそんな風に感じてる方おられませんかね?

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