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国木田独歩は『武蔵野』のなかで、「林は実に武蔵野の特色と
いってもよい。」としてその代表に楢の類を挙げてますね。独歩の
時代の「武蔵野」は、渋谷(!)近辺まで含まれていたことを思うと、
ちょっと事情は異なるかもしれませんが、現代の多摩南部で暮す私にとって、
もっとも目につく落葉樹はけやきです。写真は、我が家から車で数分
走ったところにある某公園のなか。公園の周辺もけやき並木になってます。
午前九時半の、冬空のもとで撮影しました。

春の芽吹きの頃のけやきも、まるで何かに目覚めていくかのような、
初々しさがあって素敵です。一方、冬の裸木の凛としたたたずまいも
得難い魅力が。枝と幹のバランスの良さは、まるで八頭身美人!
お次に引いた歌は、夕方の光景のようですが。

  冬枯れのけやき並木をすり抜けて鳥たち帰る昏き腹見せ
              北神照美『ひかる水』  

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