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「中央公論」11月号に大隅良典さんと永田和宏さんの対談が載っています。
〈「役に立たない」ことが大事である〉という題で、全13ページ。

大隅 何も、みんながみんな、役に立たないことをやるのが科学だとは言わないけれど、役に立たない研究をやる人がいるのが社会的にとても大事だということが認識されないと、日本の科学は悲惨なものになる。

永田 僕は大隅さんが今はノーベル賞にいちばん近いと思っているし、早く取ってほしいけれど、今のように短期でしか人の仕事を評価しないシステムの中からは二〇年後、三〇年後に何も残らなくなってしまう。

永田さんの発言からもわかる通り、大隅さんのノーベル賞受賞が決まる前に行われた対談です。

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  • 黒田長宏 より:

    文学部廃止論が官僚から出るのも同様な感覚でしょう。文学がそう言われてしまうのは、道徳が相対化されたからです。悪事が罰への過程として描かれていた時代は文学は教訓でした。村上春樹なんかはフリーセックスが悪徳なき景色です。これでは実務家に文学部廃止と言われても文句も言えません。村上春樹がノーベル賞をもらうようではノーベル賞は半端な賞またはまがいものでしょう。長年のフリーセックス時代の悪徳を変えられない。

  • 松村正直 より:

    大隅さんのことは、永田さんの歌にも出てきます。

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       9月13日(日)朝ホテルを出て、サルジニアからローマ、
       フランクフルト経由で羽田へ フランクフルトの羽田便の
       ゲートで東工大・大隅良典夫妻にばったり 世界はかくも狭い

     〈ノーベル賞にもつとも近い〉この人は取つたとしてもただの友だち
     「どこ行つてたの」と尋ね「ぢやあね」と手を振つて日本の街角のや
     うな気分だ

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    「歌壇」2015年11月号に載った歌です。

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