ブログ

亀というと、だいたい日向ぼっこしていたり、あまり激しい動きをしないものと相場がきまっている。亀の出て来る作品の多い永田さんの作品も、大方は微睡んでいたり、動かなかったり。

ぼうぼうと物を忘れて生きゆくもおろそかならず日盛りの亀/永田和宏『百万遍界隈』

だが、これは何だろうと思ったのがこの写真。近所の川は両岸をコンクリートで固められていて、ところどころに低い堰堤がある。
その堰堤に向かって泳ぎつづけている2匹。わずかな落差ではあるが、堰堤の滝を越えようとしているのか。

kame1
 
この情景に添えるなら、永田さんの作品の中では、これか。

水の面に首伸べて亀が泳ぎいる頑張れアリナミンVドリンク/永田和宏『日和』

泳ぎつづけて、堰堤を乗り越えることができたら栄養ドリンクのCMになりそうだが、さてこの亀たち、どうなったか。そんなに長く見ているわけにもいかなかった。
 
この川にいるのは、だいたい外来種のミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)。たまにクサガメもまじっている。
魚のほうは、コイが8割、ナマズが2割ほど。

kame4

どうやら近所の人が餌をやっているらしく、岸の上に人影が見えると、コイやナマズ、カメもわらわらと集まってくる。
そんななかで、この日、堰堤を越えようとしていた2匹のカメは、われ関せず、泳ぎつづけていたのだが。
 
そういえばコイが滝をのぼると竜になると言われているが、
カメが滝を登ったら何になるのか。

という話をあるところでしたら、
「ガメラ」
とか、
東洋のことだから「玄武」じゃないか? とか。

とはいえ、それは千尋の滝を登ったらということであって、この程度の堰堤では竜に相当するものに変化することもないだろう。
 
   *
 
やはり近くの別の川に住んでるもの。
クサガメとスッポン。

kame3

kame2
 
クサガメは甲羅に三本の稜があるのが特徴。
スッポンは甲羅がやわらかく、鼻先がとがっている。

コメントを残す

ページトップへ