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11月9日(土)、「第8回 ~家族を歌う~河野裕子短歌賞」の表彰式が京都女子大学で行われました。
全国、そして海外から、1万5966首の応募があったとのことです。

「塔」からも、杉山太郎さん、海野久美さん、橋本恵美さんが入賞されました。
おめでとうございます!

<家族の歌・愛の歌>部門
【河野裕子賞】
暑さなど覚えていない八月のようやく君に会えた日のこと
                     杉山 太郎
【京都女子学園長賞】
夕暮にたしかに母は言いかけた勿忘草の群生する、あの
                     海野 久美
<自由題>部門
【京都市長賞】
河馬も来ず駱駝も来ない歯科医院ぱかっぱかっと人は口あく
                     橋本 恵美 

皆さんにお会いできてうれしかったです。

<自由題>部門
【河野裕子賞】
バス停は私のことを考えてわたしのことを褒めてやる場所
                     岩﨑 雄大 

「私」と「わたし」の使い分けが面白いですね。

IMG_2868杉山太郎さん
杉山太郎さん(左)と、岩﨑雄大さん。

表彰式には、<青春の歌>で入賞した、フランスの高校からの交換留学生も出席してくれて(流暢な日本語!)、こんな形で短歌に出会うのも、とてもいいなあと思いました。
ぜひ、短歌を頭のどこかに住まわせ続けてほしいです。

選者は、漫画家、声楽家の池田理代子さん、俵万智さん、永田和宏さん、
<青春の歌>部門が、東直子さん、島田幸典さんです。

IMG_2953池田理代子さん○
池田理代子さんによる講評

池田さんにお会いできるので、当日の朝、私はしっかり「ベルばら」パックをしてゆきました!

IMG_3037ベルばらパック○
<もう離れない、離さない。密着マスク。オスカル深層白透明。ホワイトローズの香り>

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東直子さんによる講評

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島田幸典さんによる講評

そして、特別プログラム「河野裕子の子育ての歌を語る」として、永田和宏×俵万智 両氏による対談がありました。

河野裕子の作品のほかに、五島美代子から光森裕樹までの子育ての歌を挙げながら、テンポよく、とても面白い対談でした。

IMG_2966永田和宏・俵万智○

俵さんの、
「子育ての歌は<刺し身>で出せる」
という言い方がインパクトがあって、なるほど!と納得。
子育ての現場のイキのいい感じは、そのまま切り取って出しても、意外と食べられる、と。
子どもが言った言葉をそのまま歌にしても、けっこう歌になる。
一方、「恋の歌」は刺し身では出せなくて、盛り付けや出し方を考えなければいけない、と。
「サラダ記念日」も、本当は「7月6日」ではなくて、料理も「カレー味の唐揚げ」だったんですね!
(ちなみに、孫可愛いの「孫の歌」も、刺し身では出せないという話に)

IMG_2974永田淳○
永田淳さんあいさつ

来年は、河野裕子没後十年になります。
母が亡くなって時間が経っても、こんなふうに多くの方たちが河野裕子に関わってくださることを、本当に嬉しく有り難く思います。
応募してくださった皆さま、選者の皆さま、主催の産経新聞社様、共催の京都女子大学様、ありがとうございました。

080824 087河野裕子1MB
2008年8月24日、京都御苑で私が撮った母の写真です。

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